戸建住宅のスケルトンリフォームを後悔する理由7選と対策|メリット・デメリット、物件選び、費用目安

古い住宅でも内装や設備、間取りまで一新できるスケルトンリフォームは、新築住宅の価格が高騰している昨今、多くの方から注目されています。
しかし、SNSや個人ブログでは、「スケルトンリフォームして後悔した」「スケルトンリフォームはやめた方がいい」などの口コミがあります。
マイホーム計画を成功させるためには、どんな後悔の理由があり、それを避けるためにはどんな対策があるのか知っておくことが重要です。
そこで、今回は京都市内で省エネ・快適・ローメンテ住宅の改修を手がける“リノベーションPRO”が、
- ・スケルトンリフォームのメリットとデメリット
- ・スケルトンリフォームを後悔する理由7選
- ・スケルトンリフォームを失敗しないための対策
- ・スケルトンリフォームの費用と工期の目安
- ・スケルトンリフォームに関する“よくある質問”(耐用年数・築年数・建築確認・補助金など)
について詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のポイント
- ・戸建住宅をスケルトンリフォームする際には、メリットとデメリットに加えて、多くの方が後悔する理由とその対策を知ることが成功するためのコツです。
- ・スケルトンリフォームする前に、間取り・デザインの検討に加えて、地盤の状態や地域の特性、見えない部分の劣化まで確認することが重要です。
- ・京都で中古住宅を購入&リノベーションしたい方は、地元に詳しく物件探しからリノベーションまで相談できる建築会社がおすすめです。
Contents
スケルトンリフォームとは|メリット・デメリット

スケルトンリフォームとは、戸建住宅やマンション(専有部分)の床・壁・天井を解体撤去し、間取り・内装・設備配管などを全てやりかえるフルリノベーションを指します。
近年、戸建住宅・マンションともに日本国内でのリフォーム市場は安定しており、マイホーム計画に欠かせない選択肢のうちの1つです。

国土交通省の調べによると、スケルトンリフォームのきっかけは「劣化や壊れた部位の更新・修繕」「省エネルギー対策」「防災・防犯・安全性向上」「耐震性向上」が多い結果となりました。

(国土交通省|建築物リフォーム・リニューアル調査 年度次のデータを基に弊社にて作成)
ただし、スケルトンリフォームには、メリットとデメリットの両側面があるので事前にチェックしておきましょう。
メリット
- ・新築とは異なり、基礎、外壁、屋根などの構造体にかかる費用が発生しない(費用削減と工期短縮)
- ・部分リフォームと比べて、隠蔽部の劣化を見つけやすい
- ・配管や配線を更新できる(水漏れや漏電防止)
- ・断熱向上や耐震補強もできる
- ・家全体の内装デザインを一新できて、新築と同様にトータルデザインが可能
- ・現行の建築基準法で受ける制限の一部(セットバック※・接道義務※など)への適合を免除される可能性がある
※セットバック:建築基準法第42条第2項で定められるルールで、前面道路の幅員が4m未満の場合、緊急車両が通行できるようにするために、敷地の境界線から建物を一定距離後退して塀などの造作物も建ててはいけない
※接道義務:建築基準法第43条で定められているルールで、建物が建築基準法上で定義された道路(幅員4m以上の道路)に2m以上接していなくてはいけない
特に、現行の建築基準法適合義務についてはメリットが大きく、古民家や町屋など築50年を超える住宅を改修する場合、住宅の床面積に大きく影響します。
デメリット
- ・新築とは異なり、物件を購入してすぐには住めず、仮住まいや荷物用コンテナなどの費用が発生する(引き渡し後に着工するため)
- ・構造上、思い通りの間取り・デザインになるとは限らない
- ・物件購入と改修費用のトータルコストを把握しづらく、予算オーバーになる可能性がある
- ・築年数が古い物件だと購入する際に、住宅ローンを利用できない可能性がある(物件の担保能力※が低いため)
※物件の担保能力:ローン審査における担保能力には、土地と建物の価値が大きく影響し、古い住宅は建物の価値がほぼゼロに近いと判断されるため、融資可能額が低くなるケースが多い
スケルトンリフォームを前提に中古住宅を購入・相続する場合は、メリットとデメリットの両方を理解し、「建て替えるべきか」「新築を選ぶべきか」と複数の視点が必要です。
▶︎関連コラム:スケルトンリフォームとは?メリット・デメリットや費用・中古一戸建ての実例を紹介
▶︎関連コラム:新築(建て替え)とリフォームはどちらが得?費用・税金・補助金の違い
スケルトンリフォームを後悔する理由7選

スケルトンリフォームは、間取りやデザインをリニューアルできて、さらに断熱・耐震などの性能もアップできる魅力的な方法です。
しかし、SNSやブログでは「スケルトンリフォームをして後悔した」という口コミは少なくありません。
そこで、ここではよくある後悔の理由を7つ抜粋して紹介します。
費用が予算をオーバーした
「費用を抑えるために『中古住宅+スケルトンリフォーム』を選ぶ」という方は少なくありませんが、結果的に費用が予算オーバーしてしまった方も多いようです。
その原因の大半は、リノベーションにかかる費用の総額を把握しなかったことにあります。
スケルトンリフォームは、多くの会社がパッケージ料金で請け負い、内装・設備を全てやりかえるため、部分リフォームと比べて総額を把握しやすいですが、いざ着工するとオプション工事が発生する可能性があります。
【オプションとなる工事の例】
- ・耐震補強や耐震改修
- ・腐朽や蟻害が進行した構造部のやりかえ
- ・断熱工事(断熱材充填、窓・玄関ドアの交換など)
- ・24時間換気システムを導入(湿気対策)
- ・設備機器や内装仕上げのグレードアップ
- ・外壁塗装
- ・屋根改修(塗装・葺き替え・重ね葺きなど)
- ・エクステリア工事(塀・フェンス・アプローチ・スロープなど)
中古住宅のスケルトンリフォームは「新築よりもコストを抑えられる」のが原則ですが、築年数の経った古い住宅や、これまで適切なメンテナンスが行われてこなかった住宅では、リーズナブルな価格帯の新築住宅よりも改修費用が上回る可能性もゼロではありません。
見えない部分の改修に費用がかかった
築30年以上の住宅は、最近の新築住宅と比べて断熱性能は低く、築45年を超えていれば耐震性能※にも不安があります。
※1981年5月31日までに建築確認を受けた中古住宅は、「旧耐震基準建物」で現行の耐震基準を満たしていません。
また、一見、状態が良い住宅でも、木造では、いざ内部を解体してみて土台や柱が腐朽していたり、シロアリによる被害で耐久性が落ちていたりする事例は珍しくありません。
断熱・耐震改修や劣化部分の補修工事が、スケルトンリフォームのパッケージ料金から追加になる可能性があるため、築年数が古い住宅をリフォームする場合は、余裕を持った資金計画が必要です。
希望通りの間取りを変更できなかった
スケルトンリフォームは、内部の大半を解体撤去しますが、構造耐力上主要な部分※の中には撤去や移動をできないものもあります。
※構造耐力上主要な部分:建築基準法施行令第1条第3項で定める「基礎・基礎ぐい・壁・柱・小屋組・土台・斜材(筋かい、方づえ、火打材など)・床版・横架材(梁、桁など)で、建築物の自重若しくは積載荷重・積雪荷重・風圧・土圧・水圧や、地震など衝撃を支えるもの
【基礎(基礎ぐい)】原則として撤去(一部解体)や移動は不可
【壁】耐力壁※は原則として撤去(一部解体)や移動が困難
【柱】家の骨格となる通し柱※や、大黒柱は移動が困難(撤去には梁補強が必要)
【小屋組】原則として撤去(一部解体)や移動は不可
【梁】原則として撤去(一部解体)や移動は不可
【土台】補修は可能でも、撤去(一部解体)や移動が困難
※耐力壁:地震や強風など横からかかる力(荷重)による変形や破損を防ぐために、建物にバランスよく配置する壁
※通し柱:2階建て以上の木造住宅で、土台から軒まで通っている柱
そのため、「柱や壁がない開放的なリビングにしたい」「大きな吹き抜けのある空間にしたい」「リビングに全面開口の大きなサッシを入れたい」と思っていても、スケルトンリフォームでは叶わない可能性るので注意しましょう。
完成後がイメージと違った
リフォーム用の図面を見ても、完成形を想像するのは難しく、出来上がりを見て「思っていたのと違った」と感じる方もいるようです。
特に、パースや施工事例を見ないで建築会社や材料、設備機器を選ぶとイメージの違いに後悔してしまうかもしれませんので、スケルトンリフォームをする際には、じっくりプランを検討できる時間を設けましょう。
リフォーム後に雨漏り・地盤沈下が見つかった
リフォーム前・物件購入前に住宅診断を十分にしないと、スケルトンリフォームをした後に、雨漏りが見つかって内装が台無しになったり、地盤沈下によって壁などにヒビが入ったりする可能性があります。
スケルトンリフォームは劣化した部分を一新できる点がメリットではあるものの、建物の現状把握やプランニング、工事範囲の設定を間違えると、入居してから補修工事が発生するので注意が必要です。
住むまでに期間がかかった
新築住宅は引き渡しを受けたらすぐに入居できますが、中古住宅を購入してスケルトンリフォームする場合は、住めるようになるまでに期間がかかります。
なぜなら、リノベーションの着工は中古住宅を購入して引き渡しを受けた後になるためです。
リノベーションしている間は、以下の費用がかかるため、予算計画に組み入れておく必要があります。
- ・仮住まいの家賃
- ・荷物保管用コンテナの家賃
- ・月極駐車場の家賃
- ・リフォームする住宅の光熱費(工事作業用)
住宅ローン減税・リフォーム減税を使えなかった
住宅ローン減税とは、ローンの融資を受けて物件を購入したりリノベーションしたりする場合に、毎年のローン残高0.7%相当額が最長10年間所得税から控除される制度です。
利用するためには以下の条件を満たしている必要があります。
- ・ローン契約者(確定申告者)が自ら住むための家であること
- ・ローン契約者(確定申告者)の合計所得金額が2,000万円以下であること
- ・住宅ローンの借り入れ期間が10年以上であること
- ・引き渡しもしくは完工から6ヶ月以内に入居すること
- ・昭和57年以降に建築されているか現行の耐震基準を満たしていること
築43年(2025年時点)を超える住宅は、耐震改修しないと住宅ローン控除を受けられない点にはご注意ください。
リフォーム減税とは、正式名称をリフォーム促進税制と呼び、固定資産税と所得税の一部が控除されます。
「耐震・バリアフリー・省エネ・三世代同居対応・長期優良住宅化・子育て対応」にかかわるリフォームが対象ですが、工事内容の組み合わせによっては制度を併用できません。
そのため、スケルトンリフォームで減税制度を利用する場合は注意が必要です。
※制度の詳細は国土交通省|住宅ローン減税、国土交通省|リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)のページをご確認ください。
▶︎関連コラム:「リノベーションはやめたほうがいい」と言われる理由や新築との違い、後悔&失敗しないための対策
▶︎関連コラム:中古戸建て&古民家のリノベーションを後悔する理由10選|失敗しない物件選びと間取り・費用計画のコツ
スケルトンリフォームを失敗しないための対策

中古住宅の購入とそのスケルトンリフォームを後悔しないためには、物件探しから会社選び、リノベーションの計画まで、押さえておいていただきたいポイントがいくつかあります。
地盤の状態を確認する
中古住宅を購入・リノベーションする前には「新築の時に地盤調査が実施されているか」「調査済みの場合は調査結果報告書が残っているか」を確認しましょう。
2000年以降に建てられた中古住宅は、建築時に必ず地盤調査が行われていますが、それ以前の場合は、地盤の状態が分からないまま建築された可能性があります。
(参考:国土交通省|地質調査に関する規定について)
住宅が建っている敷地では詳細な地盤調査は難しいですが、以下の方法で地盤の状態を推測できます。
- ・自治体のホームページや役所で地盤データを確認する(地盤特性や液状化リスク、地震での揺れやすさが分かる)
- ・近隣を直接歩いて傾向を見る(周りに河川や沼、湖がないか/道路のひび割れや電柱の傾きがないか)
- ・購入予定の住宅を見る(擁壁や塀、外壁、基礎にヒビや沈下はないか/庭に大きな陥没はないか)
中古物件選びのポイントを押さえる
中古物件の購入から始める方は、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- ・時間帯や曜日を変えて何度か現地を訪れる(日当たりや騒音の有無、交通量などが分かる)
- ・大手ポータルサイトだけではなく、地元に根付く不動産業者からも物件情報を得る(地域特性に詳しい)
- ・敷地とその周辺で洪水・土砂災害・高潮や津波などのリスクがないか調べる(例:ハザードマップポータルサイト)
- ・敷地のある地域で犯罪や事故のリスクがないか調べる(例:京都府警|犯罪・交通事故情報マップ)
- ・購入申込後かつ契約前にホームインスペクション(住宅診断)を受ける
新築(建て替え)とリフォームの両方を検討してみる
住宅の新築(建て替え)と中古住宅のスケルトンリフォームには、それぞれ魅力があり、メリットとデメリットが異なります。
そのため、ご予算や間取り・デザイン・性能へのご要望をまとめて、新築・リフォームのどちらがベストな方法かをじっくり検討しましょう。
どちらにすべきか悩んだ際には、新築とリノベーションの両方を手がける建築会社に相談する方法がおすすめです。
▶︎関連コラム:新築(建て替え)とリフォームはどちらが得?費用・税金・補助金の違い
ライフスタイル・家族構成の変化を確認する
中古住宅を購入・リフォームする場合も、新築する場合も、その家に数十年住み続けることが前提の方が大半ですよね。
そのため、“今”の住み心地に加えて、ライフスタイルやご家族構成の変化を踏まえた間取りを検討しましょう。
以下の点を確認すると、後悔のない間取りを実現できます。
- 「お子様が増える予定はあるか」→子供室の数や収納スペースの面積が変わる
- 「お子様が後何年で独立するか」→将来、部屋や収納スペースが余るリスクを抑えられる
- 「将来、介護を必要とする家族がいるか」→玄関の位置と寝室の位置(階数)、動線を検討できる
- 「将来、二世帯住宅にする可能性があるか」→玄関や水回りの数、階段の位置を検討できる
- 「自宅で仕事をする可能性があるか」→書斎の広さを検討できる
- 「家族の外出・帰宅時間が集中するか」→洗面室・トイレの数や広さ、玄関周りの動線を検討できる
- 「近い将来売却する可能性があるか」→20年以内に売却予定の場合は、水まわりに費用をかけすぎず、汎用的な間取りにするのがおすすめ
住宅性能向上に費用をかける
リフォーム費用の割り振りを検討する際には、「耐震・断熱(省エネ)・換気・防水・防災」などの住宅性能向上にかかわる工事を優先するプランがおすすめです。
| 性能 | メリット |
|---|---|
| 耐震性アップ |
|
| 断熱(省エネ)性アップ |
|
| 換気性アップ |
|
| 防水性アップ |
|
| 防災性アップ |
|
デザイン性や間取りを重視するスケルトンリフォームもありますが、2000年以前に建てられた中古住宅は、住宅性能を優先するリフォームプランをご検討ください。
▶︎関連コラム:古い家に効果的な断熱リフォーム|対策工事と補助金活用のポイント
▶︎関連コラム:耐震補強リフォームで木造住宅の地震対策|耐震改修の手順と種類、補助金制度の徹底ガイド
スケルトンリフォームのパッケージにどこまでの工事・仕様が含まれるか確認する
スケルトンリフォームを任せる会社は、平米単価などだけで選ばずに、仕様の詳細も確認して比較検討することが重要です。
なぜなら、多くのリフォーム会社・工務店にはスケルトンリフォームのパッケージプランがありますが、そこに含まれる工事内容や材料・設備のグレードは異なるためです。
建築会社を選ぶ際には、以下の点を重点的に確認しましょう。
- ・外壁や床などの断熱性能グレードと工法
- ・窓と玄関ドアの断熱グレード
- ・屋根の遮熱グレード
- ・外装の改修工事内容と使用する材料グレード
- ・内装の改修工事内容と使用する材料グレード
- ・設備機器のグレード
- ・オール電化かどうか
- ・全館空調かどうか
これらのポイントは会社によってオプションになるため、後からの費用アップを防ぐためにも、事前のチェックは欠かせません。
リノベーションPROでは、通常のスケルトンリフォームに加えて、外壁・屋根の改修やオール電化工事、全館空調システムも含めて「1,780万円〜(床面積80㎡以下)※」提供しています。
※2000年以降に建てられた住宅の場合
中古住宅選びから建築会社に相談する
中古住宅の購入から始める場合は、見えない部分も細かくチェックできる建築会社に相談する方法がおすすめです。
無駄なリフォーム費用のアップを防げるだけではなく、物件探しとリフォームのプランニングを並行して進められるため、入居までの期間を短縮できる可能性があります。
スケルトンリノベーションの費用・工期目安

一般的な一戸建て住宅のスケルトンリフォームにかかる費用と工期は以下の通りです。
費用の目安
| 延床面積 | スケルトンリフォーム費用の目安 |
|---|---|
| 20坪 | 900〜2,500万円 |
| 30坪 | 1,200〜2,800万円 |
| 40坪 | 1,500〜3,100万円 |
※上記金額以外に、諸経費や消費税が発生します。
※上記金額はあくまでも平均値であり、物件の状況によっては超える場合があります。
「リフォームの予算が700万円以下」「1,000万円で内外装を一新したい」という方は、“活かせる部分は残す”部分リフォームがおすすめです。
ただし、部分リフォームでは耐震補強や断熱改修が難しい場合もありますので、詳しくは建築街会社にご相談ください。
また、物件購入費用を抑えて、その分リノベーションに充てる費用を増やして全体的に改修するプランもおすすめです。
物件購入費用とリノベーション費用のバランスをじっくり検討したい方は、ワンストップリノベーションを手がける建築会社がおすすめです。
▶︎関連コラム:古民家リノベーション|物件購入&工事費用の相場と補助金・減税、物件選びのポイントを解説
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工期の目安
一般的な戸建て住宅をフルリノベーションする場合、設計から完工までに3〜6ヶ月ほどかかるケースが一般的です。
物件探しから始める方は、さらに3〜6ヶ月の期間がプラスされて、トータルで1年以上かかる可能性があります。
そのため、「引越ししたい時期が決まっている」「補助金を使ってリフォームしたい」という方は、余裕のあるスケジュールをご検討ください。
スケルトンリフォームに関する“よくある質問”|築年数・寿命・建築確認・補助金

最後に、多くのお客様からいただく戸建住宅のスケルトンリフォームに関する“よくある質問”を紹介します。
Q.「中古住宅の価格はどのくらい?」
A.「中古住宅の価格は地域によって大きく異なりますが、リノベーションPROのある京都府内の平均価格は15〜25万円/㎡が目安です。」
一般的な延床面積20〜30坪程度の住宅では、土地と建物で2,000万円程度かかります。
| 築年数 | 価格目安 |
|---|---|
| 築50年以上 |
平均価格:1,910.5万円 平均建築面積:86.7㎡(26.3坪) 平均平米単価:22.0万円/㎡ 平均坪単価:72.7万円/坪 |
| 築50年以上を含む全中古戸建住宅 |
平均価格:2215.7万円 平均建築面積:105.9(32.1坪) 平均平米単価:15.0万円/㎡ 平均坪単価:49.4万円/坪 |
(データ参照元:国土交通省|不動産情報ライブラリ、公益財団法人近畿圏不動産流通機構|2024年度年刊市況レポート)
Q.「スケルトンリフォーム前提の中古住宅購入は築何年が狙い目?築40年以上はやめた方がいい?」
A.「中古住宅は、新築時から築20〜25年以上の物件だと価格が数百万下がり、リフォーム費用を抑えられるため、コスパが良くおすすめです。」
リノベーションPROのある京都府を含む近畿圏では、築5年以内の物件と築16〜20年の物件では、マイナス1,000万円弱、築36年以上の物件ではマイナス2,000万円ほど安い価格で売買されています。
ただし、「築40年を超える中古住宅は買わない方がいい」「古民家は要注意」という情報もありますが、リノベーションの設計・施工実績が豊富な建築会社であれば、築20年程度の中古戸建てと変わらず、改修によって快適な暮らしを手に入れられます。
また、古い住宅でも立地環境が良ければ将来売却できる可能性は期待できます。
Q.「家はスケルトンリフォームしてから何年くらいもつ?築50年の家でも改修できる?」
A.「リフォーム内容によって住宅の耐用年数や住める年数は異なりますが、改修後に40〜50年住める事例もあります。」
高い耐震性・劣化対策性・省エネ(断熱性)を実現できる長期優良住宅※グレードにスケルトンリフォームすれば、建物寿命を100年超えにできる可能性があり、仮に築50年を超える中古住宅でも、リフォーム後に数十年住めるケースは珍しくありません。
※長期優良住宅:長期にわたり良好な状態で使用できるための措置が講じられ、維持保全計画が立てられている住宅
(参考:国土交通省|期待耐用年数の導出及び内外装 設備の更新による価値向上について)
長期優良住宅として公的な認定を受けると、以下の特典も受けられます。
- ・「長期優良住宅化リフォーム促進事業」の補助金をもらえる
- ・住宅ローンの金利引き下げを受けられる
- ・所得税や固定資産税の減税を受けられる
- ・地震保険の割引を受けられる
(参考:国土交通省|長期優良住宅のページ|認定制度概要、パンフレット(増築・改築版))
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Q.「スケルトンリフォームに建築確認は必要?」
A.「2025年4月からは一般的な2階建て以下の戸建住宅でも大規模なリフォームの際には、事前の建築確認申請が必須です。」
2025年4月から改正された建築基準法が施行され、木造2階建てや床面積が200㎡を超える平屋住宅でも、スケルトンリフォームの前に建築確認しなくてはいけません。
建築確認が必要になる“大規模なリフォーム”とは、以下の工事を指します。
- ・「大規模の修繕(主要構造部の一種以上について行う過半の改修)」にあたる工事
- ・「大規模の模様替(主要構造部の一種以上について行う過半の改修)」にあたる工事
そのため、柱を移動したり階段を架け替えたりするスケルトンリフォームは建築確認が必要で、耐力上重要ではない壁・床や、仕上げのみのやりかえは建築確認は不要です。
ただし、“大規模なリフォーム”に該当しないと思われる工事でも、施工範囲や内容によっては建築確認を求められるケースもあるため、事前に建築会社や自治体の管轄部署にご確認ください。
Q.「戸建住宅のリフォームで使える補助金は?」
A.「補助金事業は、全国対象の国・公共団体が実施するものと、地域限定の都道府県・市区町村が実施するものがあるので、事前に利用できる制度を押さえておきましょう。」
| 補助金制度 | 補助額 |
|---|---|
| 子育てグリーン住宅支援事業(リフォーム) |
上限40〜60万円/戸 |
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業 |
上限160万円/戸(工事費用1/3を補助) ※耐震改修と同時契約が必須 |
| 既存住宅における断熱リフォーム支援事業(トータル断熱) |
上限120万円/戸 |
|
上限120万円/戸(補助対象経費2/3を補助) |
※申請方法や要件、申請期限は各公式ホームページをご確認ください。
まとめ
戸建住宅をスケルトンリフォームする際には、メリットとデメリットに加えて、多くの方が後悔する理由とその対策を知ることが成功するためのコツです。
物件を選ぶ際には、価格や間取り、デザインに加えて、地盤の状態や地域の特性、見えない部分の劣化まで確認しましょう。
中古住宅の購入とリノベーションを失敗したくない方は、物件探しから知識が豊富な建築会社に相談するワンストップリノベーションがおすすめです。
京都で中古住宅の購入&リノベーションしたい方は、地元に詳しく物件探しから設計施工まで安心して相談できる建築会社にご相談ください。
京都市で中古一戸建てのリノベーションは三都の森にお任せください

三都の森(リノベーションPRO)は、「京都市全域と宇治市、大山崎町、亀岡市、木津川市、京田辺市、久御山町、城陽市、精華町、長岡京市、向日市、八幡市、及び大阪府・滋賀県の一部を施工エリア」として、一戸建ての新築・改修を手がける会社です。
三都の森のリフォームは、見えるところだけではなく、見えないところにまで手を入れて、住まいの性能を最大限引き出すスケルトンリフォーム(リノベーション)です。
「低燃費・快適住宅・ローメンテ」というコンセプトに基づき、高い技術力を持って、お客様の住まいに合わせた最適なリフォーム・リノベーションを行います。
「本当に価値ある」未来を作るリノベーションを追求・実現していますので、お気軽にご相談ください。






