空家等対策特別措置法の「管理不全空家」とは?所有者のデメリットとチェックポイント、解決策・活用方法を解説

空家等対策特別措置法による「管理不全空家」になるとどうなる?所有者のデメリットとチェックポイント、解決策・活用方法を解説

政府は、増え続ける空き家の問題を抑制する目的で、2015年に「空家等対策特別措置法」を施行しました。

「空家等対策特別措置法」で基準が定められているのが、管理不全空家と特定空家です。

今回は京都市内で省エネ・快適・ローメンテ住宅の改修を手がける『リノベーションPRO』が、全国の空き家数推移と「空家等対策特別措置法」の概略、所有する住宅が管理不全空家や特定空家に認定されるデメリットについて詳しく解説します。

空き家活用の方法や所有者が利用できる支援制度(補助金・減税特例)も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事のポイント

  • ⚫︎全国的に、長年放置される空き家が増えており、周辺地域へ悪影響を及ぼすケースが多発していることから、その解決策として「空家等対策特別措置法」が制定されました。

  • ⚫︎「空家等対策特別措置法」に基づき、管理不全空家・特定空家に認定されると、固定資産税が増えるなどのデメリットがあります。

  • ⚫︎相続などによって空き家を所有する方は、放置せず、早めに活用方法をご検討ください。

  • ⚫︎既存住宅の省エネリフォームや、中古住宅の購入&フルリノベを検討中の方は、地元に詳しく物件探しからリノベーション、新築まで相談できる建築会社がおすすめです。

 

 

全国で空き家が増加中

全国で空き家が増加中

日本では、全国で空き家の数が増加し続けており、総務省の最新調査ではその数が900万戸、空き家率も13.8%と過去最高を記録しました。

全国では「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家(=何も活用されておらず放置されている住宅)」と「賃貸用の空き家(=賃貸募集しているが貸し出せていない住宅)」が90%以上を占め、過疎が進む地方に限らず、首都圏や人口が多い政令都市も例外ではありません。

空き家数及び空き家率の推移-全国(1978年~2023年)

(引用:総務省|令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果

 

主要都市

政令都市を含む都道府県

空き家率の推移
全国 2018年:13.6%▶︎2023年:13.8%
東京都 2018年:10.6%▶︎2023年:11.0%
神奈川県 2018年:10.8%▶︎2023年:9.8%
千葉県 2018年:12.6%▶︎2023年:12.3%
埼玉県 2018年:10.2%▶︎2023年:9.4%
北海道 2018年:13.5%▶︎2023年:15.6%
宮城県 2018年:12.0%▶︎2023年:12.4%
新潟県 2018年:14.7%▶︎2023年:15.3%
静岡県 2018年:16.4%▶︎2023年:16.6%
愛知県 2018年:11.3%▶︎2023年:11.8%
京都府 2018年:12.8%▶︎2023年:13.1%
大阪府 2018年:15.2%▶︎2023年:14.3%
兵庫県 2018年:15.2%▶︎2023年:14.3%
岡山県 2018年:13.4%▶︎2023年:13.8%
広島県 2018年:15.1%▶︎2023年:15.8%
福岡県 2018年:12.3%▶︎2023年:12.7%
熊本県 2018年:13.8%▶︎2023年:15.0%

(参考:総務省|令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)結果

上のデータから分かる通り、神奈川・千葉・埼玉は、東京の住宅高騰に伴い移住者が増え、大阪府では民泊転用が進んだことにより、空き家は一時的に減少していますが、それ以外の地域は5年の間で空き家率は上昇しています。

使用目的がなく放置されている空き家は、1998年の182万戸から2023年の385万戸と2倍以上に増え、このまま推移すると、2030年には470万戸まで増加する見込みです。

街に空き家が増えると、周辺の住環境に安全面・防災面・衛生面・景観面における悪影響を及ぼすため、国は危険な住宅の除去や別用途での活用を促進するための取り組みを実施しています。

 

空家等対策特別措置法とは

空き家対策特別措置法とは|2023年から「特定空家」のルール

「空家等対策特別措置法」は、正式名称を「空家等対策の推進に関する特別措置法」とし、2015(平成27)年に施行され、その後2023(令和5)年に改正されました。

【制定の目的】

適切に管理されていない空き家が、防災・衛生・景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしている

矢印

これらの影響から、地域住民の生命・身体・財産を保護し、生活環境の保全を図る必要があり、併せて空き家の活用促進が必要

矢印

空き家に関する国の基本指針を設けて、市町村による空家等対策計画の作成やその他施策を推進するための必要事項を定める

(参考:e-GOV法令検索|空家等対策の推進に関する特別措置法第1条

「空家等対策特別措置法」の内容は、主に以下の3つで構成されます。

①空き家の活用拡大

②空き家の管理確保

③特定空家の除却等の円滑化

 

※以下は、「国土交通省|空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について」に基づく概要です。空き家を所有している方は、詳細を自治体などに必ずご確認ください。

空き家の活用拡大

「空家等対策特別措置法」では、空き家の活用をより促進するために、住宅所有者の責務を強化しています。

空家等活用促進区域を中心に、市区町村が活用方針に沿って建物の用途変更や建て替えを進め、市区町村長は住宅所有者に対して、活用の要請や現状の是正を要請できるようになりました。

空家等活用促進区域とは、市区町村が「経済的・社会的活動を促進するために重要なエリア」を指し、主に以下の地域が該当します。

【空家等活用促進区域の例】

  • ・中心市街地・地域再生拠点
  • ・地域住宅団地再生区域
  • ・歴史的風致の維持を要する地域
  • ・商店街活性化促進区域
  • ・農村地域等移住促進区域
  • ・観光振興のための滞在促進地区
  • ・その他、地域における住民の生活、産業の振興又は文化の向上の拠点となり、生活環境の整備・経済基盤の強化・就業の機会創出を図ることが必要である区域

(参考:国土交通省|空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について

空家等活用促進区域内では、建築基準法の特例として、接道義務・用途規制の緩和が適用される可能性があります。

2025年に施行された改正建築基準法では、以下のルールが追加され、古い空き家の改修・建て替えが容易になった点もポイントです。

【既存不適格建築物における増築時等における現行基準の遡及適用の合理化】

安全性の確保等を前提に、増改築時における防火・避難規定、集団規定(接道義務、道路内建築制限)の遡及適用から一部除外される

※遡及(そきゅう):法律・契約などの効力を、それらが成立・施行される以前にまでさかのぼって適用すること

(参考:国土交通省|改正建築基準法について

これまでは、古い空き家を改修したくても、建築基準法等の規制によってそれを実現しにくい状況がありましたが、この措置によって、前面道路の幅員4m未満の場合などでも、空き家の建て替えや改築が可能になる事例が増えました。

また、特例的に地域で制限された用途以外の建物にも、変更が許可される可能性もあります。

「空家等対策特別措置法」によって空き家を改修・建て替えしない場合でも、所有者に代わって建物を処分できる財産管理人の選任を市区町村が裁判所に請求できるようになった点もポイントです。

空き家の管理確保

「空家等対策特別措置法」に基づき、長い間放置されている空き家(特定空家・管理不全空家)に対して、市区町村長から管理指針で定める措置を、所有者に指導・勧告・命令できるようになりました。

管理指針で定める措置とは、定期的な換気・通水や庭木の伐採、その他建物の劣化是正などを指します。

市区町村が住宅所有者を簡単に把握できるようにするために、電力会社などに契約者に関する情報開示を要請することも可能です。

これらの措置によって、放置空き家の増加を抑制することを目的としています。

特定空家の除却等の円滑化

「空家等対策特別措置法」では、特定空家に認定された住宅の報告徴収権を市区町村に与えて、住宅の是正に関する指導・勧告・命令をスムーズに実行できるようにしました。

※特定空家:空家等対策特別措置法に基づき、倒壊の危険性・衛生上の有害・景観の悪化などをもたらす空き家として認定された住宅

報告徴収権とは、危険な空き家の所有者に対して、管理状況の報告や資料提出を求める権限です。

併せて、所有者不明の空き家に対して、除去(解体)の緊急代執行が可能となり、それにかかった費用は裁判所により確定判決がなくても所有者に徴収できます。

また、最近増えている相続放棄された空き家に対しても、市区町村長が裁判所に選任請求した財産管理人が、所有者の代わりに空き家を管理・修繕・処分を指示することも可能になりました。

ポイント

「空家等対策特別措置法」は、空き家の増加により地域住民の生活における安全性や快適性が損なわれることを防ぐための法律です。

空き家の活用を法令の特例追加によって容易にするとともに、更なる空き家増加を抑制するために、住宅所有者へ厳しい責務を追加して市区町村の権限を増やしました。

「空家等対策特別措置法」に基づく、管理不全空家や特定空家に認定されると、所有者にとってデメリットがあるため、注意が必要です。

 

「管理不全空家」とは|特定空家との違いと認定のデメリット

これから京都市で空き家が増える可能性も|理由と問題点

「管理不全空家」とは、2023年に改正された空家等対策特別措置法で新たに追加され、「特定空家」に指定される前段階の住宅を指します。

特定空家

そのまま放置すれば以下の状態になると市町村長が認めた住宅

  • ・倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態
  • ・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  • ・適切な管理が行われていないことにより、著しく景観を損なっている状態
  • ・その他、周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
管理不全空家 空家等が適切な管理が行われていないことにより、そのまま放置すれば特定空家に該当すると市町村長が認めた住宅

(参考:e-GOV法令検索|空家等対策の推進に関する特別措置法第2・13条

「管理不全空家」の認定基準が設けられたことにより、市区町村は特定空家になる前に、所有者に対して指導・勧告・命令ができるようになり、状況の深刻化を未然に防げるようになりました。

管理不全空家や特定空家に指定され、市区町村からの勧告や命令を無視し続けると、固定資産税の住宅用地特例が解除され、所有者の負担が大きくなります。

※固定資産税の住宅用地特例:住宅・マンションなど居住用建物の敷地(住宅用地)に対して、200㎡以下(小規模住宅用地)は1/6、200㎡を超える面積分(一般住宅用地)は1/3に課税標準額が減額される

(参考:総務省|やさしい地方税|固定資産税

つまり、固定資産税の住宅用地特例が解除されると、税額が3〜6倍に増えるということです。

管理不全空家・特定空き家に認定されないための対策|所有者の管理チェックリスト

管理不全空家・特定空き家に認定されないための対策|所有者チェックリストと具体的な管理方法

管理不全空家・特定空き家に認定されないためには、空き家の定期点検と修繕・メンテナンスが必要です。

主なチェックポイントは以下の通りです。

□定期的に、「通気・換気」「排水設備の通水」「敷地内の清掃・庭木剪定」「郵便物等の確認・整理」「給水管の元栓閉栓(凍結防止)」「雪下ろし」「擁壁の水抜き穴清掃」などを行なっているか

□建物全体が傾いていないか

□屋根が大きく変形していないか(軒の脱落・傾きはないか)

□外装材に大きな剥がれ・破損・汚染はないか

□窓や玄関ドアなどに、不法侵入につながる破損はないか

□アスベストが露出していないか

□浄化槽の破損や排水設備の封水切れによって、悪臭や不衛生な状態が生じていないか

□敷地内にごみが散乱して景観を損なっていないか(ゴミの腐敗によって、悪臭や不衛生な状態が生じていないか)

□門・塀や屋外階段、擁壁に傾きや破損が生じていないか

□庭木の幹が腐ったり、枝が折れたりしていないか(枝が隣地や道路にはみ出して、通行障害を生じていないか)

□動物が床下や屋根裏、庭に住み着いて、悪臭や不衛生な状態、騒音が生じていないか

※アスベスト(石綿):2006年より使用が禁止されているが、それ以前に建てられた住宅では、屋根(スレート瓦)や外壁サイディング、仕上げ用化粧ボードなどに使用されていた

空き家は、長期間誰も出入りしないと、劣化が進むため、遠くに住んでいる場合などは、空き家管理業者や近隣の建築会社に定期点検や修繕を委託する必要があり、継続的な費用が発生します。

ポイント

「空き家を相続したがとりあえずそのままになっている」という方は、リノベーションして活用するか、劣化が進む前に早めの売却を検討する方法がおすすめです。

歴史や風情が感じられる古民家や町屋の場合は、思わぬ収益を生む可能性があります。

 

京都市では2030年「空き家税」が開始予定

京都市では2030年「空き家税」が開始予定

「空家対策特別措置」と併せて押さえていただきたいのが、「空家税(非居住住宅利活用促進税)」で、全国の自治体に先駆けて、京都市が2030(令和12)年から開始を予定しています。

※システム開発の影響で当初課税開始を予定していた2029(令和11)年から2030(令和12)年に1年延期が決定

空き家税(非居住住宅利活用促進税)とは、人が住める状態であるにもかかわらず居住実績がない住宅の所有者に課税される特別固定資産税です。

「空家対策特別措置」とは異なって、家の状態は関係なく対象になる可能性があり、賃貸・売却を募集中でも、調査より1年以上経過しても契約に至らなければ税金が課せられます。

空き家税(非居住住宅利活用促進税)の課税額算定方法は、以下の通りです。

【家屋】 「固定資産税評価額」×「税率0.7%」
【土地】

「立地床面積割」×「税率

※立地床面積割:「敷地にかかる固定資産税評価額/㎡」×「延床面積」

※税率:
立地床面積割込700万円未満=0.15%
立地床面積割込700万円以上900万円未満=0.3%
立地床面積割込900万円以上=0.6%

(参考:京都市|非居住住宅利活用促進税について<令和12年度課税開始予定>

京都市の公表資料では、課税対象になると従来の固定資産税額(土地+家屋)の50%程度になるとしており、家屋の構造・築年数や、立地条件によってそれ以上の負担が増える可能性があります。

(参考:京都市|非居住住宅利活用促進税について<令和12年度課税開始予定>|【チラシ】あなたの空き家・別荘などに新たに税金がかかります

そのため、京都に空き家を所有している方は、放置せず、空き家税の制度が始まる前に活用方法を検討することが重要です。

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空き家の活用方法

空き家の活用方法

施工事例:京都市左京区|リノベーション|Y様邸

空き家の活用方法は、主に5種類あり、それぞれメリット・デメリットが異なるため、地域の特性を踏まえて最適な方法を選定しましょう。

活用方法 メリット・デメリット

自宅

相続した住宅にご自身で住む人の割合は半数を超える

【メリット】

  • ・住宅費を抑えられる
  • ・管理不全空家や特定空家の認定を受けず、固定資産税の減額を受けられる

 

【デメリット】

  • ・今の生活環境を変える必要がある
  • ・そのままでは住めない可能性がある(改修費用がかかる)
賃貸住宅

相続した住宅の活用方法として、ご自身で住む場合に次いで多い

【メリット】

  • ・家賃収入を得られる
  • ・借り手が見つからなくても、給与所得など他の所得と損益通算(赤字計上)して、所得税や住民税を節税できる可能性がある
  • ・貸家建付地として評価され、自用地よりも土地の相続税評価額が引き下げられる(2027年以降に取得した賃貸住宅は、相続開始5年以内の場合、通常取引価格より20%引き下げ評価)
  • ・管理不全空家や特定空家の認定を受けず、固定資産税の減額を受けられる

 

【デメリット】

  • ・賃貸経営に手間がかかる
  • ・長期間借り手が見つからず放置すると、管理不全空家や特定空家の認定を受け、固定資産税の減額が解除される
  • ・長期間借り手が見つからないと、固定資産税やメンテナンス費用など出費がかさむ
個人への売却

【メリット】

  • ・売却益を得られる(親族などの被相続人で按分できる)
  • ・売却すれば、その後の手間がかからない(手離れが良い)

 

【デメリット】

  • ・古い空き家では売却までに時間がかかる(放置すると管理不全空家や特定空家の認定を受ける可能性あり)
  • ・長期間買い手が見つからないと、固定資産税やメンテナンス費用など出費がかさむ
買取再販業者・不動産会社への売却

【メリット】

  • ・売却益を得られる(親族などの被相続人で当分できる)
  • ・売却すれば、その後の手間がかからない(手離れが良い)
  • ・業者相手の売却は、不動産仲介手数料がかからない(その分、消費税はかかる)
  • ・古い空き家でもそのままの状態で個人相手より売却できる可能性が高い

 

【デメリット】

  • ・立地や敷地面積によっては、売却までに時間がかかる(放置すると管理不全空家や特定空家の認定を受ける可能性あり)
  • ・長期間買い手が見つからないと、固定資産税やメンテナンス費用など出費がかさむ
民泊施設への転用

【メリット】

  • ・立地によっては年に100万円以上の利益が出る
  • ・管理不全空家や特定空家の認定を受けず、固定資産税の減額を受けられる
  • ・ビジネスが軌道に乗ると、建物とセットで売却できる可能性がある(建物単体よりも高価に売却できる)

 

【デメリット】

  • ・リノベーションが必要(費用は、100万円未満〜3,000万円と様々)
  • ・立地が悪いと宿泊客を獲得できず、赤字になる(開業リスクがある)
  • ・周辺住民から苦情が出る可能性がある

 

ポイント

空き家をご自宅や賃貸住宅、民泊施設として活用する場合、多くのケースでリノベーションが必要です。

空き家の活用方法でお悩みの方は、中古住宅の価格査定も任せられるリノベーション会社に相談する方法がおすすめです。

リノベーションPROは、京都市洛北エリア(左京区・北区を中心としたエリア)で、住宅の省エネリフォーム・フルリノベーションに加えて、グループ会社の不動産部門にて物件価格の査定から買取、売買の仲介もご相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

 

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空き家所有者が利用できる支援制度

空き家所有者が利用できる支援制度

>施工事例:京都市北区|リノベーション|N様邸

国や自治体では、全国的な空き家問題を解決に近づけるために、空き家を所有している方を対象としたいくつかの支援制度を実施しています。

空き家対策総合支援事業

「空き家対策総合支援事業」とは、空き家の活用や除去(解体)を促進するために市区町村やNPO団体、民間事業者が協力して実施する事業で、以下のようなサポートを受けられます。

※地方公共団体が支援制度を設けている地域のみで利用可能

  • ・市区町村やNPO団体、民間事業者が、建物の改修や除去にかかる費用を一部補助
  • ・NPOが主導で、特定空家を除却した跡地をポケットパークとして利用
  • ・NPOが主導で、空き家を地域活性化のための地域交流施設として利用

(参考:国土交通省|空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報

全国版空き家・空き地バンク

国土交通省では、自治体を限定せず全国的に空き家情報を検索できる「全国版空き家・空き地バンク」を運営しており、自治体と空き家を探している人をマッチングする取り組みが実施されています。

売買・賃貸と目的を問わず物件登録することが可能ですが、事前に掲載されている自治体への登録が必要です。

(参考:国土交通省|空き家・空き地バンク総合情報ページ

セーフティネット住宅

「セーフティネット住宅」とは、高齢者・低額所得者・障害者の方などが安心して賃貸住宅へ住めるように設けられた制度で、空き家を賃貸住宅として登録すると、住宅の情報が住宅確保要配慮者の方に広く提供されます。

※住宅確保要配慮者の入居を拒まないことと、居住面積が原則25㎡以上であることが登録条件

セーフティネット住宅として登録すると、以下の改修にかかる工事費用に対して、最大100万円/戸(補助率:国1/3・自治体1/3)まで補助を受けることが可能です。

  • ・シェアハウス化
  • ・バリアフリー化
  • ・防火(消火)対策
  • ・子育て世帯対応
  • ・耐震補強
  • ・「新たな日常」への対応(宅配ボックス・インターホンなどの設置)

 

安心R住宅

「安心R住宅」とは、一般の方が中古住宅に対して抱く「不安・汚い・性能や状態が分からない」というイメージを払拭するための制度です。

ホームインスペクション(建物状況調査)を実施し、耐震性があると証明され、さらにリフォームなどの履歴情報を提供する既存住宅に対して、国が認証ロゴマークが付与されます。

この制度を利用するためには、建築士などによる建物診断の費用(5〜20万円程度)がかかりますが、築年数が古くても売却できる可能性が高まります。

安心R住宅

(引用:国土交通省|安心R住宅

空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家譲渡所得の3,000万円特別控除)

「空き家の発生を抑制するための特例措置」とは、相続した空き家を相続開始から3年経過した日を含む年の12月31日までに、家屋(耐震リフォーム済みの場合は土地も)を譲渡(売却)した場合、不動産譲渡所得から3,000万円が控除される制度です。

買主が空き家を購入した後に耐震改修もしくは除却(解体)した場合も、特別控除が適用される可能性があります。

対象住宅の要件は以下の通りです。

  • ・相続開始の直前まで、被相続人が居住していたこと
  • ・相続開始の直前まで、当該被相続人以外に居住していた人がいなかったこと
  • ・被相続人が要介護認定等を受け、相続開始の直前まで老人ホームなどの施設に入所していた場合は、入所の直前まで被相続人が居住し、当該被相続人以外に居住していた人がいなかったこと
  • ・昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること
  • ・相続してから譲渡(売却)するまでの間、事業用、賃貸用、居住用に使われていないこと
  • ・取壊し後の土地を譲渡する場合は、取壊してから時から譲渡(売却)するまでの間、建物や構築物を建てていないこと
  • ・譲渡価額が1億円以下であること
  • ・家屋を譲渡(売却)する場合、当該家屋が現行の耐震基準に適合していること

 

相続した空家の譲渡所得の3000万円特別控除

(引用:国土交通省|空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律

中古住宅リノベーションに関わる補助金・減税特例

相続などで手に入れた空き家にご自身で住む場合は、中古住宅リノベーションに関わる補助金や減税特例を利用できます。

【補助事業】

住宅省エネキャンペーン2026

みらいエコ住宅2026事業(省エネ住宅の新築・既存住宅の省エネリフォームが対象で、リフォームは最大100万円/戸が支給される)

先進的窓リノベ2026事業(既存住宅の窓・玄関ドア省エネリフォームが対象で、最大100万円/戸が支給される)

給湯省エネ2026事業(新築・既存問わず、ヒートポンプ給湯器(エコキュート等)、ハイブリッド給湯器、家庭用燃料電池(エネファーム等)の導入が対象で、10〜17万円/台が支給される)

▶︎所有者が住む住宅(もしくは賃貸住宅)のみが対象なので、家主居住型民泊施設で利用できる可能性あり

【補助事業】

事業再構築補助金

主に中小企業を対象に、新市場進出(新分野展開・業態転換)や、事業・業種転換などにかかった費用に対して支援を受けられる事業で、従業員数20人以下の場合は1,500〜4,000万円が支給される

▶︎建物費・機械装置・システム構築費、技術導入費、外注費・専門家経費、広告宣伝費・販売促進費、研修費、(一部、廃業費)が経費対象

【補助事業】

中小企業デジタル化・AI導入支援事業

中小企業・小規模事業者の方の労働生産性向上を目的とした ITツール(ソフトウェア、サービスなど)の導入が対象で、最高450万円(経費の1/2もしくは2/3相当分)が支給される

▶︎民泊事業の場合、オンライン予約システムや関連アプリ、会計・決済ソフトなどの導入にかかる費用が対象

【減税制度】

既存住宅のリフォームに係る特例措置(リフォーム減税)

所得税控除(耐震改修・バリアフリー改修・省エネ(断熱)改修・三世代同居改修・長期優良化改修・子育て対応改修を行なった場合、所得税額から最大80万円控除)

固定資産税減額(耐震改修・バリアフリー改修・省エネ(断熱)改修・長期優良化改修を行なった場合、翌年度の固定資産税額を最大1/3〜2/3減額)

▶︎申告者が住む住宅のみが対象なので、家主居住型民泊施設で利用できる可能性あり

(参考:国土交通省|みらいエコ住宅2026事業について事業再構築補助金中小企業デジタル化・AI導入支援事業

▶︎おすすめコラム:【速報】2026年住宅リフォームで使える補助金「みらいエコ住宅2026事業」|対象の住宅・工事と補助額

▶︎おすすめコラム:【2026年速報】中古住宅のローン減税・リフォーム減税|対象要件と2025年からの変更点を解説

京都市洛北エリア(左京区・北区を中心としたエリア)で、住宅の省エネリフォーム・フルリノベーションをご検討中の方は、物件探しから新築(建て替え)・リフォームを手掛けるリノベーションPROまでお気軽にお問い合わせください。
 
 

 

まとめ

全国的に、長年放置される空き家が増えており、周辺地域へ悪影響を及ぼすケースが多発していることから、その解決策として「空家等対策特別措置法」が制定されました。

「空家等対策特別措置法」に基づき、管理不全空家・特定空家に認定されると、固定資産税が増えるなどのデメリットがあります。

また、京都市では2030年から「空き家税」の課税が開始される予定です。

そのため、相続などによって空き家を所有する方は、放置せず、早めに活用方法をご検討ください。

既存住宅の省エネリフォームや、中古住宅の購入&フルリノベを検討中の方は、地元に詳しく物件探しからリノベーション、新築(建て替え)まで相談できる建築会社がおすすめです。

 

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